#20 PT

イベント

集合場所には簡素な小屋と台があった。
台の上には司会とおぼしき人物が立っている。
赤っぽい衣装で身を固めた怪しげな男だ。
周りにはスタッフらしき人物が何人も走り回っている。

参加者が大体集まったところで、アナウンスが始まった。
司会らしき男はやたらと誇張した話し方で、しかも関係ない話が所々に入る。
まとめると、今日は生死をかけない平和な場所で自然を楽しもうという趣旨らしい。
競争をするのは、ただの観光では人が来ないと思ったからだそうだ。

影が10度以上は傾いただろうか。
長い口上を終え、ようやく山登りが始まった。
スタッフの誘導でグループが作られ、順に山を登っていく。
見る限り、行き先には確かに野獣は見当たらない。
だが、この険しい順路は、はたして道と呼べるものだろうか。

山頂に着くと、スタッフから石でできたアクセサリを渡された。
グループの一位全員に渡している。
何か魔力がありそうな気がするし、ないかもしれない。

アルノー は ®ハードロック を入手。

イベント

-- イベント会場 --

会場にはすでに大勢の人がいた。
体温と密度で非常に暑苦しい。
壁面にある氷の魔石がまるで働いていない。

司会
「さー今年もやってきたぜこの季節がっ！
　争奪持久戦大会の開始だあっ！

　お前ら、新刊が読みたいかーっ！
　勝ち組になりたいかーっ！
　耀華帝国に行きたいかーっ！

　よーし、それじゃ会場も暖まったところで、試合の説明だ！
　今からお前たちにはこの灼熱の部屋に入ってもらう！
　ルールは簡単、立っていりゃ勝者だ！

　燃料は山ほどあるから、自信のある奴ぁ好きに使いな！
　でも直接殴り倒すのはナシだっ！
それじゃ、まずは対戦相手を選びな！」

だが、会場に自由に動ける空間はほとんどない。
結局、近くの人でグループがほぼ決定した。

こうしてイベントは終わった。
参加した旅人や村人の多くは楽しそうだった。
一時的にでも、戦争から遠ざかれて良かったのかもしれない。