ゴーゴーキシェタトル PT

ポメロ・フォーリリーズ「椅子、ですか……？（ただ単純に、ぽかーんとしている）」

ポメロ・フォーリリーズ「咄嗟の攻撃を防ぐのには使えるかも知れませんけど……それを使って戦うとなると、想像が出来ませんね……
（加えて『酒場での乱闘じゃあるまいし』などと小声でぶつぶつ言っている）」

ポメロ・フォーリリーズ「そう言ってもらえると、何だか前向きに異種二刀流を試そうという気になってきました。
具体的にどう活用するかは未定ですが、斧で攻撃を受けるのは難しいので、その役目を剣に補ってもらおうかなと考えています」

ポメロ・フォーリリーズ「……おっと、これは失礼……（アルノーの笑みに釣られ、ポメロの口元がきゅっと上向きになる）」

ポメロ・フォーリリーズ「ふふ、こうした何気ない会話でも、とても心を勇気付けてくれるものですね……
有難うございます、アルノーさん。一人の戦士として、全力の一撃をぶつけられる場所へ、魔王の元へ行ってきます」

メラノ＝ガスター「得物に拠り、相応の戦場が生まれる物だ。
元来逆にも思えるが、之が実に正しい物だ。
椅子というものも凄いものだ、突くも払うも自由自在、一部を砕けば棍やトンファーにも成りうる。
或いは之を極めていけば、身の周り全てが同様に成るようだ。
己は其の域には未だ達して居らんが。」

メラノ＝ガスター「天寿と言うものが在るからな、己も其れには逆らえん。
最早長くはないだろう。これは避けようがない。
……然れども、己が望む所まで、抗い続けるのが生きるということだ。思えばそれも闘いに近い。
(目を閉じて自分の言ったことにうんうんと頷く)」

メラノ＝ガスター「ああ、何時見ても快活な者だったな。
恐らくは今も息災であろう、最後に見た時は……得物探しでもしていたか？
思えば彼の者も、幾らか戦う術を持った者であった。一つ教わるべきだった。
(言葉の最後が若干口惜しそうな発音になる)」

メラノ＝ガスター「我らが我らであると同様、或いは御主が御主であると同様に、ポストもポストということだろうな。
己も一度、動く姿を拝見したい物だ。
飛ぶのだろうか、或いは跳ねるように動くのだろうか。
どの様にすれば仕留められるのか……それは流石に試せそうにないが。」

メラノ＝ガスター「戦火と言える程に大きな戦いをしていたかというと、そうでもない。
むしろ小競り合いだな。それを延々と、気が遠くなるような期間続けているのみだ。
一度輩としていた者を敵手とし、後にまた同朋と為ることなども多々在った。
求める物はその日の食物から停戦の印まで在ったが、手段が戦うことであったのは皆同じ。」

メラノ＝ガスター「人であれ獣であれ、持つ者であれ持たぬ者であれ、大凡戦う術を得るという機会には事欠かなかったな。
あれが魔王の仕業であるとは考えたくもない。正に、我らの業だ。」

アルノー「ポメロ、これを君に。（と、アルノーが渡したのは、あの夏の山登りでの景品――いわゆるハードロックだ。と言ってもただの石ころのままではなく、磨かれたそれは輝き、革紐が通されていて、簡素ながらもお守りあるいはペンダントの態をなしている。）」

アルノー「直接の手助けはできないが、少しでも助けになることを祈っているよ。……巡り合わせとでも言うのかな、君に勝って得たものを、こうして君に託すなんて。」

アルノー「良い報せを待っている。けれど、くれぐれも気を付けて。」

アルノー「魔王に挑むそうだな。ポメロと一緒らしいけれど、少し驚いたよ……世界は意外と狭いものだ。」

アルノー「助太刀とまでは言えないけれど、彼女に託したものがあるから。どうか頑張ってほしい。」

アルノー「いや、そもそも……魔王を倒すことなんて、ガスターにとっては「最強」を目指す過程の一つなんだろう？」

アルノー「良い報せを待っているよ。けれど、どうか気を付けてくれ。」